シールとステッカーの違いを徹底解説!それぞれの特徴や用途を紹介

シールとステッカーの違いを徹底解説!それぞれの特徴や用途を紹介

「シールとステッカーの違いがわからない」
「自社商品に使うのは、シールとステッカーどちらになるの?」
このようなお悩みを持つ方はいませんか。

シールとステッカーは貼り付ける行為は同じですが、使用の目的や印刷方法が異なります。本記事では、シールとステッカーの違いを詳しく解説し、それぞれのコストパフォーマンスや制作方法についても紹介します。

自社商品に使うのはどちらが適しているか理解できる内容となっていますので、ぜひご覧ください。

目次

シールとステッカーに細かい違いはない?

シールとステッカーは「表面加工」「素材」「糊」「台紙」の4つの構造でできている粘着性のある紙やフィルムのことです。シールとステッカーの呼び方は、会社によって異なります。

一般的に認識されているシールとステッカーの違いは、以下の通りです。

  • 屋内用はシール
  • 屋外用はステッカー

それぞれの特徴について解説します。

屋内用はシール

使用用途が屋内を前提としている場合は「シール」として作成します。天候に左右されない場所での使用を目的とするため、素材や糊の種類、表面加工方法など好みのものが選べます。

幅広い用途で使用されるシールの使用例は、以下の通りです。

  • 商品ラベル
  • 訂正シール
  • 保護シール
  • アテンションシール など

シールで使用する素材は、紙やフィルム、塩ビなどが多く選ばれます。耐久性や耐候性を問わないため、表面加工を施さずに使えます。また、シールに高級感や特別感を演出したい場合は、エンボスや箔押しなどの表面加工を施すと効果的です。

屋外用はステッカー

使用用途が屋外を前提としている場合は「ステッカー」として作成します。ステッカーは、屋外でも剥がれにくく、色あせしにくい素材やインキを使用します。また、耐久性や耐候性などの機能性を向上させる表面加工を施すのも一般的です。

ステッカーの使用例は以下の通りです。

  • 車や自転車やバイク用ステッカー
  • 店舗のスタンド看板やウインドウステッカー
  • 工業機器、電化製品などに貼るステッカー
  • 床用ステッカー

ステッカーで使用する素材はシールと同じく、紙やフィルム、塩ビなどです。
屋外で使用するステッカーの劣化を防ぐことはできません。しかし、使用する素材や場所に適した表面加工方法を選ぶと、ステッカーの状態を長持ちさせられます。

シールとステッカーの主な使い道の違い

一般的に「使用する場所」にシールとステッカーの違いがあると考えられます。このほかに、シールとステッカーは「使い道」も異なり、シールは食品や製造表示などで広く使用されています。一方、ノベルティーや販促品として活用される機会が多いのがステッカーです。

ここでは、シールとステッカーの使い道を紹介します。

シール|食品や製品表示など

屋内での使用を目的とするシールは、以下のようなものや場所に貼ることを想定して作成します。

  • 食品(果物や野菜、食品のパッケージなど)
  • ボトル容器やガラス瓶
  • 日用品、化粧品などの包装パッケージ
  • 紙袋や包装紙
  • 雑貨、文具 など

製品情報を表示する目的の商品ラベルのほか、封筒が未開封であることを証明するための封緘シールや開封確認シールなどのセキュリティーシールなどもあります。ボトル容器やガラス瓶などには剥がしやすい粘着を選ぶことでリサイクルにも対応することができます。

ステッカー|ノベルティーや販促品など

屋外での使用を目的とするステッカーは、下記のような場所へ貼ることを想定して作成します。

  • 自転車やバイク、車などの乗り物
  • 店舗のウインドウや看板
  • 電化製品や工業機器 など

自転車に貼る駐輪用のステッカーや車に貼る駐車許可ステッカーのほか、店舗の営業案内など、さまざまな場所で実用的に使用されます。
最近は、商品のノベルティーにステッカーを封入するなど、広告宣伝用として活用しているケースもあります。

シールとステッカーは印刷手法にも違いがある

シールとステッカーの使用用途の違いを解説しましたが、印刷手法も用途によって大きく異なります。
シールは、主に以下の印刷手法が使用されます。

  • 凸版平圧印刷
  • 凸版輪転印刷
  • オフセット印刷
  • オンデマンド印刷

また、ステッカーは、主に以下の印刷手法を使用しています。

  • インクジェットプリンター
  • レーザープリンター
  • シルクスクリーン印刷

シールの印刷手法とステッカーの印刷手法の違いをそれぞれ解説します。

シールの印刷手法

シールを印刷する際に使用する代表的な手法は以下、表の通りです。

名前解説特徴
凸版平圧印刷凸版に上から圧をかけて印刷単色印刷が得意
比較的リーズナブルに印刷ができる
凸版輪転印刷凸版を円柱状のシリンダーにシートを通し、回転させながら印刷平圧印刷より印刷スピードが速い
大量印刷に向いている
オフセット印刷凸凹がなく平らな版を使用して印刷複雑なデザインや色の再現性が高い
オンデマンド印刷版は使用せずデジタルデータを直接印刷低コストで印刷が可能
小ロットのシール作成が向いている

デザインや必要な枚数によって、シールの印刷手法は異なります。シールを作成する際は、使用目的や必要になる枚数を把握し、印刷手法を選ぶとよいでしょう。

ステッカーの印刷手法

ステッカーを印刷する際に使用する代表的な手法は、以下表の通りです。

名前解説特徴
インクジェットカラーインキをノズルから噴射させて印刷解像度や色の再現性が高い
レーザー「トナーパウダー」と呼ばれる粉を熱と圧力で印刷トナーは紫外線に強い
シルクスクリーン「スクリーン」と呼ばれる穴の開いた版にインキを擦りつけて印刷色の選択肢が多く、発色が長持ちする
グラデーションは不向き

ステッカー印刷には、主に溶剤インキを使用します。溶剤インキが使用されるのは、耐水性や耐候性があり、雨や色あせ、劣化に強い特徴があるためです。

番外編:ラベルとは?

粘着性のある紙やフィルムの中には「ラベル」があります。こちらもシールやステッカーと同じように印刷会社によって、呼び方や分類の仕方が異なります。

ラベルは製品や商品の情報を表示するといった広い意味で使用されるのが一般的で、粘着がないものもラベルと呼ばれます。例えば、精肉や鮮魚のパッケージに貼付されている消費期限や価格表示、郵便物の宛先などがあります。

シールやステッカー、ラベルに厳密な分類はないため、シールとラベルを同じ扱いとしている印刷会社もあります。

シールやステッカーの制作方法に違いはある?

シールとステッカーは自社で内製化して作成する方法と専門の印刷会社へ依頼して作成する方法があります。

それぞれのメリット・デメリットを把握し、目的やコストに合った作成方法を選びましょう。また、印刷会社の中には、企画やデザインから依頼できる場合もあるため、検討する際は「デザインの作成」も必要なのかも併せて検討してください。

内製で作成する

シールやステッカーを内製化で作成する一番のメリットは、コストを抑えられる点です。量産が必要な場合は向いていませんが、小ロットなら台紙とプリンターがあればすぐに印刷できます。

しかし、印刷やデザインに関する知識がないと素人っぽさが残る仕上がりになってしまいます。完成度の高さを求めるなら専門の印刷会社へ依頼すると安心です。

専門業者にお願いする

専門の印刷会社にシールやステッカーの作成を依頼する際は、「ネット通販の印刷」と「専門の印刷会社」に分かれます。

ネット通販の印刷会社の場合、専用の印刷機器で印刷・加工を行うため、大ロットの作成ができます。しかし、印刷データを準備する必要があり、材質や加工の種類も自分で決めなければなりません。納品までに時間がかかったり、イメージしていたものと異なる仕上がりになったりする可能性もあります。

一方、専門の印刷会社の場合、使用用途や目的を事前に相談し、サンプルの確認ができます。また、デザイン作成から印刷までワンストップで任せられるため安心して依頼ができるでしょう。専用の印刷機器で印刷・加工もできるため、ネット通販の印刷では行えない加工や大ロットでの発注も可能です。ところが、納品までに時間を要したり、印刷方法によってはロット数に向き・不向きが生じたりするケースもあります。

シールやステッカーで競合商品との違いを演出する方法

シールやステッカーはさまざまな商品や製品に使用されています。最近は、環境に配慮したものも多く、シールやステッカーを作成する際にも、環境に優しい素材を使用する企業が増えています。

再生可能な植物由来の油脂や再生油から作られた「ベジタブルオイルインキ」を使用すると「植物油インキマーク」が印刷物に添付可能です。環境への対策をしている企業と一目でわかるため、消費者へのイメージアップにもつながるでしょう。

まとめ

一般的にシールは屋内用、ステッカーは屋外用として、呼び方や使用用途、印刷手法を区別しています。シールやステッカーは内製化して作成することも可能ですが、使用目的や場所を明確にしておく必要があります。

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