ノベルティシールは、イベントの来場者や店舗に来店した顧客へ無料で配布することの多い販促品です。比較的安価に制作でき、子ども向けにはキャラクターのシール、大人向けにはブランドのロゴをシールにしたものなどがあります。
今回は、ノベルティシールがもたらす販促効果と制作の際に役立つポイントやシール加工の種類をご紹介します。ノベルティシールの制作を検討している方はぜひ参考にしてください。
ノベルティシールの活用で得られる販促効果
ノベルティシールは、集客や販促に効果のある販促品として人気です。比較的コストをかけずに制作でき、主にイベントでの配布や購入者限定プレゼントなどに使われます。また、シールを受け取った顧客が持ち物に貼ることでプロモーションが行えるといった優れた効果を発揮します。
例えば、見たことのないロゴが描かれているノベルティシールを目にしたときに、気になってWebサイトやSNSなどで検索する場合もあるでしょう。サービスや商品が嗜好にマッチすれば、購買につながる可能性が高まります。
このほか、地域限定の土産菓子などにシールを封入し、購入者がSNSに投稿することで宣伝効果は高まり、さらなる購買行動の促進につながります。このようにノベルティシールは企業側が広告費をかけなくても、サービスや商品の宣伝を行える販促品です。
ノベルティシールを効果的に使用する方法
ノベルティシールはさまざまなシーンで活用できます。以下は、ノベルティシールの活用例ですので、ノベルティシールの制作を検討している方は参考にしてください。
- イベント来場者へ来場特典として配布し、商品やサービスの認知度を高める
- 「3,000円以上お買い上げの方限定」「先着100名様にプレゼント」など限定し、購入意欲を促進する
- 会場や店頭に置いて自由に持ち帰られるようにし、新たな商品やサービスの告知を行う
上記の活用方法は、商品やサービスに興味を持ったファンやリピーターのほか、見込み顧客を対象としたものです。
また、非売品のノベルティシールは、その希少性がファンやリピーターの「欲しい」という意欲を刺激する効果もあります。
ノベルティシールの制作費用を抑えるには?
ノベルティシールは「本体」「台紙」「糊」の3つの素材でできています。費用を抑えるポイントとして、シールの構造に着目してみましょう。
安い | 高い | |
シール本体の用紙 | 上質紙ミラーコート紙アート紙クラフト紙 | 合成紙金銀ネーマー白PET透明PET和紙 |
表面加工 | なし | あり |
サイズ | 小さい | 大きい |
粘着剤 | 一般的な粘着剤 | 再剥離タイプ など |
印刷枚数(単価) | 多い | 少ない |
シール印刷は決められた用紙のサイズで印刷を行います。例えば、小さいシールを作成する場合、最小の用紙量が10,000枚のシールが印刷できる用紙であれば、1,000枚のシールでも10,000枚のシールでも料金に大きな差はありません。これは「経済ロット」と呼ばれ、印刷枚数が多ければ、シール1枚あたりの単価が安くなる仕組みを表します。
ノベルティシールを制作する際は、このほかにデザイン外注費や送料なども加算される場合があります。予算内で何を優先すべきかを検討してください。
ノベルティシールの形状と特徴
一般的なノベルティシールの種類は、主に以下3つあります。
- ダイカットステッカー
- シールシート
- フレークシール
それぞれの種類について紹介します。
ダイカットステッカー(全抜き)
ダイカットステッカーとは、シール本体と剥離紙を含めて好みの形状にカットしているステッカーです。全抜きや1枚抜きと呼ばれる場合もあります。ブランドロゴやキャラクターの形状にカットしてあるステッカーを目にする方も多いでしょう。
ノベルティシールを制作する際、ダイカットを選択すると他社との差別化を図れます。あらゆる企業のノベルティシールに採用されています。
シールシート
シールシートは、1つの台紙の中に複数のシールがある形状のものです。マルチシール(マルチタイプ)や板シールと呼ばれることもあります。ダイカットステッカーのように1つのデザインで制作する場合もありますが、複数のシールを1つのシートにまとめた形式でも制作できます。
キャラクターが複数のポーズを取るデザインで、ノベルティシールを制作したい場合などに適しています。
フレークシール
フレークシールとは、大カットステッカーのようにキャラクターや絵柄に沿ってカットされた形状のシールです。複数の小さなシールが封入されており、PCやスマホなど身の回りのものに貼れるサイズのため最近人気があります。
複数のデザインが封入されているためカスタマイズ性も高く、キャラクターなどのグッズや企業・店舗のノベルティシールのほか、雑貨商品としてもおすすめです。
オリジナルのノベルティシール制作に役立つ加工&材質
加工とは、印刷物の表面に特殊な加工を施し、通常のインキでは出せない高級感や差別化を図るための加工技術です。
代表的な表面加工や材質は、以下の3つです。
- ラミネート加工(つやあり・つや消し)
- 箔押し加工
- ホログラム材質
それぞれの加工について解説します。
ラミネート加工(つやあり・つや消し)
ラミネート加工はシールの印刷面を保護する働きのある加工方法で、シールの印刷表面の劣化を遅らせる働きがあります。加工方法は「つやあり」「つや消し」などがあり、好みの質感を選択できるのもラミネート加工の魅力です。
ラミネートをすることにより水濡れに強くなったり、紫外線などに対して耐候性を与えることができる材質もあるため、キャンプ用品や自転車用ステッカーなど屋外で使用するものにも適しています。
箔押し加工
金や銀で高級感や特別感を出せる箔押しは、他社との差別化に適した表面加工です。デザインの一部に取り入れるだけで、唯一無二のシールが作れます。通常の印刷と併用が可能なため、デザインの幅も広がるでしょう。箔押しには赤や青などのカラー箔、レインボーなどのホログラム箔など特殊な箔もあります。
ただし、細かすぎるデザインや広い面積に使用すると、箔の定着が悪くきれいに仕上がらない可能性があります。デザインのどの部分に使用したいかは、専門の印刷会社へ事前に確認しましょう。
ホログラム材質
ホログラム加工は、メタリックな輝きが特徴的な材質です。キラキラと輝くシールに仕上げたい場合に使用されています。
下地に白インキを施すと、素材の色に負けない鮮やかな印刷が可能です。なお、下地に白インキを使用しない場合、素材に使用されている色の影響を受けてしまいます。デザインが見えにくくなることもあるため、注意が必要です。
ノベルティシールの用途に合った素材選択のポイント
販促効果の高いノベルティシールを制作する際のポイントは以下の2つです。
- 用途やシーンに合わせた選び方
- デザインや形状の選び方
それぞれのポイントについて解説します。
用途やシーンに合わせた選び方
ノベルティシールを制作する際は、使用用途に合わせて素材を選ぶことが重要です。適切な素材を選べば、長く愛用してもらうことができるでしょう。
使用用途別におすすめの素材や表面加工の一例を紹介します。
- PC・スマホケース:通常の糊または貼って剥がせる糊・箔加工、ラミネート加工
- 自動車・アウトドア用品:フィルム素材などの耐候性、耐水性に優れた用紙
- 文房具:通常の糊・貼って剥がせる糊・ラミネート加工または表面加工なし
ノベルティシールに使用する素材や表面加工に悩んだ場合は、専門の印刷会社へ相談するとよいでしょう。
デザインや形状の選び方
ノベルティシールは、デザインや形状、サイズなど自由に設計できます。ノベルティシールを制作する際は、以下のような考え方でイメージするとデザインを設計しやすいでしょう。
- PC・スマホケース:スマホに貼っても収まるサイズ、遠目からでも細かすぎないデザイン
- 自動車・アウトドア用品:大きいサイズのダイカットステッカー、発色がよく遠目からでも目立つデザイン
- 文房具:文房具に貼れてシール交換がしやすい小さめのサイズ、1つのシールシートに複数のシールが配置されているデザイン
ターゲットが持ち帰ったあとの利用方法に目を向けて、どのようなデザインや形状であれば扱いやすく、より人の目に付きやすいかも考えてみましょう。
まとめ
ノベルティシールの販促効果とターゲットの用途や利用シーンに合わせた素材の選び方を紹介しました。シールは手軽に配れ、販促効果が高いためノベルティシールには最適な商材の一つです。
商品やサービスをより多くのターゲットに周知する手段として、ノベルティシールの制作をぜひ検討してください。