キラキラの加工や素材の紹介
シールは日常生活の色々な場面で広く使われているアイテムですが、実用的なツール以外にも雑貨やおまけ、ノベルティなど楽しむためのものやコレクターアイテムになっている物も多くあります。その中でも目をひくシールに「キラキラしたシール」があります。視覚的な美しさとインパクトを兼ね備えたキラキラシールは、文房具やキャラクターグッズなど幅広い用途で活躍します。この記事では、キラキラしたシールを作るための加工方法や素材について、特徴、メリット、デメリットを交えながらご紹介します。
キラキラの表現 4種
1.ホログラム素材
特徴
ホログラム素材のシールは、光の当たり方によってシールが虹色に輝く特殊な素材です。ホログラムの柄を選ぶこともできるためバリエーションも豊かで視覚的なインパクトが強く、特別感や未来感を演出してくれます。有名なお菓子のおまけシールなどでも使用されており認知度が高く、誰でも一度は見たことがあるため人気があります。
ホログラムの種類
ホログラムの柄には「粒」や「スクエア」、「レインボー」など複数種類の柄があります。製造メーカーによって柄や条件、価格が異なるため柄を決める際には条件面も合わせて確認する必要があります。
画像はホログラムの種類の一例です。ホログラムの色や柄の見え方は光の当たり方によって変わります。
メリットとデメリット
メリット:他のシールに比べて非常に目を引きます。独特の輝きや光り方は、商品パッケージやPOPとしても、目を引きます。また、フィルム素材のものは丈夫で耐久性が良いという特徴もあります。
デメリット:特殊なフィルム素材を使用するため通常のシール素材に比べコストが割高になります。またシンプルなデザインの場合、素材のインパクトにデザインが負けてしまうことがあるため使用する場合は印刷する内容と合わせて検討しましょう。またホログラムは柄に「継ぎ目」が入るため注意が必要です。
ホログラム素材の継ぎ目とは
ホログラムシールは柄がプリントされた素材を使用します。ホログラムの柄によってパターンの1つの大きさは違います。
このため、どうしても柄の中に「継ぎ目」がでてしまいます。「継ぎ目」は線状や隙間など柄によって変わります。直線のものや柄に沿ってパズルのように組み合わせられているものもあり継ぎ目の状態も違います。柄はパターンによって規則的な一定の間隔となります。
印刷上の注意
継ぎ目は柄のパターン上にあるためこれを避けて印刷をすることは不可能です。そのため製品の何割かにこの「継ぎ目」が入った状態になります。継ぎ目のない製品のみにするためには余分に印刷が必要になったり仕分けの作業が別途必要となります。このあたりは事前に打ち合わせをして確認しておくことが大切です
印刷は連続して行うため、継ぎ目を避けて印刷することはできません。
最近は柄に継ぎ目のないホログラムも登場しています。継ぎ目なしは柄が限定されるため事前にご確認ください。
2.ホログラムラミネート加工
特徴
ラミネート加工とは、シールの表面に透明なフィルムを貼り付けて保護する技術。通常は光沢仕上げやマット仕上げなど、ラミネートするフィルムによって表面の質感を変えることも可能です。貼り付けるミネートフィルムをホログラム加工されたフィルムを使うことで表面全体にホログラムの柄や輝きを与えることができます。
種類
ホログラムラミネートには2種類あります。
①透明フィルムの表面に模様がついているタイプ
②フィルムの裏側から模様を蒸着させているタイプ
①は指等でこするとホログラムが消える(やわかい布などで拭くとある程度戻る)
②は指などでこすっても消えませんがコストが高めです。人が触れる機会の多い店頭に並ぶ商品にはおすすめです。
メリットとデメリット
メリット:シールの見た目全体にホログラムのキラキラ感を与えることができます。またラミネート加工を施すことで、印刷物の発色が良くなり、見た目のクオリティも向上します。
デメリット:ホログラムのラミネートは一般のラミネートフィルムより高くなります。また、素材自体が硬めなため柔軟性が必要なシールには向きません。柄や光沢によって、文字が読みにくくなったり、デザイン全体が見えにくくなることがあるため、使用する条件やシーンに合わせた選定が必要となります。
◀︎ホログラムラミネートしたシール
全面にホログラム柄が入り、光の反射や角度によってキラキラと輝きます。
3. 箔加工
特徴
箔加工(ホットスタンプ)は、金属箔を熱で転写し、シールに輝く金属のような質感を与える技術。この加工に仕様できる箔のフィルムは金や銀、ホログラム、カラー付きなど多くの種類があり、多彩な表現が可能です。特にホログラム箔やカラー箔などはインパクトのある仕上がりになります。下記画像は金属箔の一例です。
角度によって色が変わって見える特殊な効果のある箔もあります。
メリットとデメリット
メリット:印刷だけでは出せない金属的な質感を与えることができ、加工する箔の種類が選べるのも魅力です。
デメリット:箔加工は細かい柄や小さい文字などが潰れたりして表現できない場合があります。またホログラムなど特殊な箔は金や銀のような一般的な箔よりもコストが高くなる傾向があります。また、箔の部分が剥がれる可能性があり、保護のためにラミネート加工などが必要になる場合があります。
4.ラメ入り印刷
特徴
ラメ入り印刷は、印刷の際に細かいラメを混ぜ込んだり、元々ラメの入ったインキを使用することで、キラキラと輝くシールを作る技法です。シルクスクリーン印刷の加工などで取り入れられている技法で特別感のある華やかなシールやステッカーを作成するのには最適です。
メリットとデメリット
メリット:ラメ印刷は特定の部分にキラキラ感を与えることができるため、デザインの自由度が高く華やかな印象を与えることができます。
デメリット:印刷方法や使用できるインキに制限があるため扱っている印刷会社が限られ、特殊な加工になるためコストや納期がかかります。
ラメの量や見え方など希望通りのイメージにならなかったり、摩擦によってラメが剥がれる場合もあります。
ラメ入り印刷を希望する場合は事前に条件を確認する必要があります。
まとめ
キラキラしたシールは注目を集めやすく、豪華な印象を与えてくれます。これらを作るためには、さまざまな加工技術や素材があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。作りたいイメージやシールの用途、デザイン、コストに応じて、最適な加工方法を選ぶことが、キラキラと輝くシール作りのポイントになります。