タペストリーは、企業や店舗のマーケティング強化につながる印刷物の一つです。企業担当者の中には「タペストリーで販促効果を高めたい」「おしゃれなタペストリーの印刷方法がわからない」と考えている方もいるでしょう。
本記事では、タペストリーの概要や用途、デザイン・印刷のコツなどをわかりやすく解説します。おしゃれなタペストリーを通じて、自社の集客力やブランディングを強化したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
タペストリーとは

タペストリーとは、壁や天井から吊り下げて使用する印刷物です。
タペストリーは、個人・ビジネス問わず多くの場面で役立ちます。例えば、個人であればインテリアやコレクションとして楽しむアイテムに、ビジネスでは商業施設・店舗・イベントでの販促POPや集客ツールに活用されています。
また、タペストリーの特徴は、高さの調節やサイズ選択が柔軟にできる点です。適切な高さとサイズを選べば、目にする人々にインパクトを与えやすくなります。
さらに、デザインの面積が広く、文字やイラスト、写真を用いて自由な表現がしやすい点も大きなメリットです。巻くことができる上に軽量なため、取り付け・取り外し・持ち運びにも便利です。

タペストリーの用途

企業におけるタペストリーの用途は、主に以下の3点です。
- 店舗で商品やサービスの魅力を訴求する
- イベントや展示会の集客力を高める
- グッズやノベルティとしてブランディングを強化する
タペストリーを上手く活用すれば、自社に大きなマーケティング効果をもたらします。各用途について詳しくみていきましょう。
店舗で商品やサービスの魅力を訴求する
タペストリーには、店舗で販売する商品やサービスの魅力をわかりやすく伝える用途があります。
タペストリーを用いた看板や広告は、街の至るところで見かけます。カフェやファミレスで、人気メニューの写真が大きく写ったタペストリーを見た経験のある方もいるでしょう。
店頭でサービスの特徴やポイントを書いたタペストリーを飾って、通りを歩く消費者にアピールするのも効果的です。新規開店の際に使用すれば、店舗の認知度向上が期待できます。
そのほか、タペストリーは期間限定サービスやキャンペーンの告知にも役立ちます。
イベントや展示会の集客力を高める
タペストリーは、自社で開催するイベントや展示会の集客効果を高める目的でも使用されます。ポスターとは異なり、平面の壁に貼る必要がなく設置しやすい点がタペストリーの強みです。
一例として、イベントの開催告知に用いる場合、開催場所や時間、参加方法などをわかりやすく記載します。また、展示会のブース装飾として商品の写真を印刷したタペストリーを飾れば、視覚的な訴求も可能です。
協賛やスポンサーを集めたイベントの場合、関係企業の一覧や各企業のロゴを印刷したタペストリーもよく用いられます。
グッズやノベルティとしてブランディングを強化する
タペストリーを自社のオリジナルグッズやノベルティに用いると、ブランディング強化に役立ちます。
消費者がオリジナルグッズを購入すれば、個人のインテリアやコレクションとして楽しめます。企業ロゴ・キャラクターが印刷されたノベルティを顧客に配布して、自社ブランドを強く印象づけることも可能です。
また、タペストリーのサイズはさまざまで、中には卓上に飾れるミニサイズのものもあります。ノベルティとして配布する場合は、軽くて持ち運びがしやすいミニサイズがよいでしょう。
小さくて取り扱いが簡単なタペストリーは、催事場の出店やブースの飾りつけなど短期間の店舗でも目立つ装飾に使用できます。
おしゃれなタペストリーのデザイン・印刷のコツ

おしゃれなタペストリーの作成には、以下のようなコツがあります。
- 訴求力の高いデザインを考え抜く
- 用途に合わせてサイズを選択する
- 印刷する素材選びにこだわる
- 特殊加工で見た目や機能を向上させる
コツを押さえれば、自社のイメージに合った魅力的なタペストリーを制作できるようになります。それぞれのポイントをみていきましょう。
訴求力の高いデザインを考え抜く
タペストリー制作の際、伝えたい内容に合わせたデザインを考え抜くことで、訴求力が向上します。タペストリーは基本的に遠くから見る場合が多いため、ポイントを絞って見やすくしましょう。
例えばセール情報であれば、赤背景に白抜き文字で「赤字セール!」と入れると、強いインパクトが与えられます。憩いの場を演出したい場合は、優しい手描き風イラストを活用する方法が効果的です。
商品のPRなら、商品の写真を全面に印刷すると、目にした人の印象に残りやすくなるでしょう。
また、タペストリーに文字を入れる場合は、ゴシック体などシンプルなフォントを中心にすれば視認性が高まります。文字の背景に使用する色や画像とのコントラスト(明暗の差)をつけると、より視認性の向上につながります。
なお、デザインはAdobe IllustratorやAdobe Photoshopのようなソフトで制作するのが一般的です。自社でのデザイン制作が難しい場合は、デザインテンプレートの活用やデザイン会社・印刷会社への外注により効率化する方法もあります。


用途に合わせてサイズを選択する
タペストリーのサイズは、以下のような紙の規格と同じA版やB版の使用が基本です。
- B0(1030mm × 1456mm)
- B1(728mm × 1030mm)
- B2(515mm × 728mm)
- B3(364mm × 515mm)
- A0(841mm × 1189mm)
- A1(594mm × 841mm)
- A2(420mm × 594mm)
これらの規格サイズに加えて、ワイド・レギュラー・ショートなど独自のサイズを用意している印刷会社もあります。
タペストリーのサイズを選ぶ際には、用途から必要な視認性を考えることが重要です。
例えば、店頭POPや展示会で遠くから見えるように目立たせたい場合は、B0やA0といった大型サイズが効果的です。レジ横やブースの卓上など比較的近くから見られる場合は、B1・B2・B3など距離によって見やすいサイズを選びます。
なお、ミニタペストリーのサイズは印刷会社によって異なります。目安は「(横)150〜300mm ×(縦)500〜700mm」程度です。
サイズの詳細は印刷会社に問い合わせましょう。
印刷する素材選びにこだわる
タペストリーを制作する際、印刷する素材は用途や設置場所に合わせて検討する必要があります。
タペストリーによく用いる素材それぞれの特徴は、以下のとおりです。
| 素材 | 特徴 |
| 布 | ・軽量で扱いやすく、厚手・薄手が選べる ・柔らかな質感と温かい雰囲気を演出可能 ・代表的な素材は「トロマット」(厚手)・「テトロンポンジ」(薄手) |
| ビニール | ・耐久性・耐候性が高く、屋外でも長期間使える ・無臭のため飲食店内でも使いやすい ・代表的な素材は「ターポリン」 |
| 合成紙 | ・合成樹脂を使用するため、通常の紙より耐水性が高い ・インキの発色が良く、商品の見た目をアピールしたい場合に効果的 ・代表的な素材は「ユポ」 |
なお、タペストリー使用時は上部と下部にパイプを通し、上部に壁かけ用の紐を付けます。印刷会社で注文する場合は付属している場合が多いですが、自作であればパイプと紐を別途購入します。
特殊加工で見た目や機能を向上させる
タペストリーに特殊加工を施すと、見た目の美しさや機能面の向上につながります。
代表的なものがラミネート加工で、見た目はマットやグロスから選べます。マットは上品な印象を残せるのに対し、グロスは光沢が強くラグジュアリーな雰囲気になるのが特徴です。見た目が変化するだけでなく、耐水性・耐久性も向上します。
また、タペストリーには防災加工も可能です。防災加工とは、火災発生時の延焼を抑制するために燃えにくくする加工のことです。イベント会場や商業施設など人が集まる場所での設置は、防災加工が義務づけられている場合があります。
加工にはさまざまな種類があるため、詳細は印刷会社に問い合わせましょう。

まとめ

おしゃれなタペストリーは、店舗での商品の訴求やイベントの集客など、さまざまな広告として活用できます。用途に合ったサイズやデザインを選択することで、タペストリーのマーケティング効果はより高くなります。
タペストリーを洗練された広告として活用したい場合は、印刷会社に依頼するのも選択肢の一つです。自社に合ったタペストリーを制作し、商品・サービスのアピールに役立てましょう。
