カタログのデザイン完全ガイド!おしゃれにするコツや印刷方法を解説

カタログのデザイン

「カタログのデザイン方法がわからない」「消費者に読んでもらえるカタログの作り方は?」と悩まれている方もいるでしょう。カタログのデザインにこだわると、消費者に深い印象を残せて、自社商品の購買意欲を引き出せます。

本記事では、カタログをおしゃれなデザインにするコツや印刷方法を徹底解説します。商品の売上向上につながるカタログを制作できるよう、ぜひ最後までご覧ください。

目次

カタログのデザインが重要な理由

カタログとは、自社商品の情報を並べて掲載した冊子です。商品に関する詳細な情報を伝えて、消費者の購買につなげる役割があります。そのため、高い検索性や見やすいレイアウト、他社との差別化などの条件を満たすデザインが重要です。

電子カタログが普及した現代でも、手に取りやすい紙媒体のカタログはマーケティングのツールとして使用され続けています。紙媒体は情報を一目で把握でき、紙ならではの質感により深い印象を残しやすいのが特徴です。

なお、パンフレットは、新規顧客に自社やブランドを知ってもらうことを主な目的としており、カタログとは異なります。まずはパンフレットで関心をもたせた上で、詳細なカタログを配布する方法も効果的です。

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カタログをおしゃれなデザインにするコツ

カタログをおしゃれなデザインにするためのコツには、以下があげられます。

  • 主なターゲットを明確にする
  • カタログの構成ごとに戦略を考える
  • 必要な情報を見つけやすくする
  • 読みやすいレイアウトを心がける
  • イメージに合った配色にする
  • 文字のフォントや大きさにこだわる

コツを押さえてデザインを制作すれば、マーケティング効果の高いカタログに仕上がります。それぞれ詳しくみていきましょう。

主なターゲットを明確にする

まずはカタログに記載する製品のターゲットを設定します。ターゲットが不明確だとアピールの焦点がぼやけて、消費者の心に響きにくくなるためです。

例えば、ターゲットが若年層なら「斬新さ」「明るさ」、シニア層なら「落ち着き」「上品さ」を好む傾向にあります。扱う商品が日用品なら「手軽さ」「安さ」、高級品なら「伝統」「信頼」を感じさせるデザインがよいでしょう。

対象となるターゲットが狭い商品の場合、年齢層だけでなく性別や家族構成、職業、年収までイメージすると、より刺さりやすいカタログになります。デザインや文章などの各要素を検討する際も、常にターゲットに立ち返るようにしましょう。

カタログの構成ごとに戦略を考える

一般的にカタログは以下3つの要素から構成され、それぞれポイントがあります。

  • 表紙・裏表紙
  • コンセプト(ブランド紹介)のページ
  • 商品紹介ページ

表紙・裏表紙で「何のカタログか」が一瞬で伝わらなければ、手に取ってもらうことすらできません。伝えたいメッセージを一つに絞った上で、必要な写真や文字、イラストなどのデザインを考える必要があります

コンセプトのページでは、キャッチコピーや目玉商品の紹介などを掲載してブランドイメージを伝えます。自社ならではの強み(デザインや技術、安全性など)やストーリーを明確にすることが重要です。

商品紹介ページには、商品の画像やスペック、価格といった詳細情報を掲載します。情報が多すぎると読み手がストレスを感じるため、1ページあたり10商品程度までに留めるとよいでしょう。

必要な情報を見つけやすくする

カタログに掲載した膨大な情報から必要な商品を見つけやすいよう、検索性を高める工夫が不可欠です。具体的な工夫の例には、以下があげられます。

  • 目次や索引を充実させる
  • ツメ見出しをつける

目次はできるだけ細かいカテゴリに分けて、目標の商品にたどり着きやすいようにしましょう。索引は五十音順だけでなく、型番などで検索できると便利です。目次・索引とも文字が多くなるため、見出しの色や大きさにメリハリをつけて見やすくします。

ツメ見出しとは、各ページの端の余白部分に表示する見出しのことです。ツメ見出しによって、特定のカテゴリのページがどこにあるか一目でわかるようになります

読みやすいレイアウトを心がける

カタログはページあたりの情報量が多いため、見開き紙面を見やすくレイアウトする必要があります。具体的なポイントの例は、以下のとおりです。

ポイント詳細
統一感を出す・記載の形式をそろえて規則的に繰り返すと、読む際のストレスがなくなる
・説明の順番や写真の幅、イラストの位置などをそろえる
情報を整理する・どの部分がひとまとまりの情報かが明確だと、情報が頭に入りやすい
・余白を適度に設けたり、囲みや区切り線を用いたりする
変化を付ける・文字の大きさや色を適度に変えてメリハリをつけると、情報を拾いやすい
・重要な情報やセールのお知らせは赤や黄色の太字で目立たせるなど

こうしたコツを押さえてページのデザインを制作すれば、読者が途中で離脱するのを防げるようになるでしょう。

イメージに合った配色にする

カタログのデザインを制作する際、色の選択や配置にも重要なポイントがあります。まずはカタログのコンセプトやターゲットに合う配色を考えましょう

例えば洋服のカタログの場合、春物なら桜や新緑、秋物なら紅葉をイメージさせる配色にすると効果的です。また、子どもは鮮やかではっきりした色、シニアはくすんだ落ち着きのある色を好む傾向があります。

デザインのアクセントとして、目立つ色を指し色として使うのもおすすめです。例として、紫は神秘的、オレンジは元気さなど、色にはそれぞれ固有の心理的効果があります。

ただし、デザインの統一感が損なわれないよう、使用する色は3色程度までに留めてください

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文字のフォントや大きさにこだわる

カタログのデザインでは、文字のフォント(書体)や大きさによって印象が変化します。カタログに使われるフォントの例は、以下のとおりです。

フォント特徴
ゴシック体・カジュアルでシンプルな印象
・視認性が高く、一般的によく使われる
明朝体・楷書体・格式が高く上品な印象
・高級品やシニア向け商品、和物のカタログに向いている
手書き風フォント・個性的でやさしい印象
・子ども用品や女性用品、手づくり商品のカタログに向いている

カタログの読みやすさを保つため、使用するフォントは最大でも3種類に抑えるとよいでしょう。本文に使用する文字の大きさは8〜12ポイントを基本にした上で、シニア層がターゲットなら大きめにするといった調整が必要です。

また、見出しは本文より大きく、価格や補足などの情報は本文より小さく記載するとメリハリをつけられます。

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カタログの効果的な印刷方法

カタログの効果的な印刷方法には、以下のポイントがあります。

  • 機能やデザインを意識してサイズ・形を選ぶ
  • 印刷素材によって差別化する
  • デジタルコンテンツと連携する

印刷の工夫次第で、消費者の購買意欲を大きく高められるカタログに仕上がります。それぞれのポイントや作り方を詳しく解説します。

機能やデザインを意識してサイズ・形を選ぶ

カタログのサイズ・形は、求める機能やデザインに応じて戦略的に選ぶ必要があります。

カタログに使用されるサイズの例は、以下のとおりです。

サイズ特徴
A4・一般的なコピー用紙の大きさで、かばんに収まりやすい
・最もよく使用される
A5・A4の半分で、手帳などのサイズ
・コンパクトで持ち運びやすいメリットがある
B4・A4より大きく、視覚的な訴求に強みがある
・紙面が広く、写真やイラストを大きく見せられる

競合他社との差別化が重要な場合は、インパクトを出せる大きなサイズや、目立ちやすい変形サイズを検討するとよいでしょう。もしカタログを営業時に使用するのであれば、A4やA5が持ち運びやすくおすすめです。

さらに、カタログの形を工夫することで、より魅力的に仕上がります

例えば、正方形や縦長のカタログにすると、おしゃれでスタイリッシュな印象になります。また、車やボトルなど製品の形に型抜きされたカタログは、強いインパクトを与えられ、見る人の記憶に残りやすくなるでしょう。

印刷素材によって差別化する

カタログの印刷素材にこだわることで、オリジナリティを高められます。

例えば、コート紙のカタログは表面がつるつるして光沢があり、インキの発色が鮮やかです。高級な印象があり、写真を使ったビジュアル重視のカタログに向いています。

一方で、マット紙は表面がさらさらして光沢が少ないのが特徴です。文字が読みやすくシンプルな印象を与えるため、文字情報が重要なカタログによく使われます。

デジタルコンテンツと連携する

紙のカタログとデジタルコンテンツを連携させると、マーケティング効果が向上します。

例えば、紙のカタログにQRコードを掲載し、注文ページや使用方法の動画といったデジタルコンテンツに誘導する方法があります。商品に興味をもった顧客に具体的な行動を促せて、売上向上につなげられる点がメリットです。

こうした印刷の工夫については、デザイン会社や印刷会社に相談すると、良いアイディアをもらえる可能性があります

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まとめ

カタログは商品の魅力を最大限に伝えるツールであり、ターゲットやコンセプトを踏まえたデザイン制作が重要です。情報の検索性を高めた上で、レイアウトや配色、フォントなどにこだわる必要があります。

本記事を参考にして、消費者の購買意欲を引き立てられるおしゃれなカタログを制作しましょう。

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