デジタルメディアが進化し続ける現代においても、紙媒体はさまざまな場面で活用されています。
一方で「紙媒体のメリットは何か」「Web媒体とどちらがよいかがわからない」など悩まれている方もいるでしょう。
本記事では、紙媒体とは何か、メリット・デメリット、デジタルメディアとの使い分けについてわかりやすく解説します。自社のマーケティングに紙媒体を活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
紙媒体とは

紙媒体とは、企業や個人が伝えたい情報を紙に印刷したものです。紙媒体に対して、情報をデジタル化したものは、デジタルメディア・Web媒体などと呼ばれます。
企業がマーケティングに活用する紙媒体の種類には、以下があげられます。
種類 | 特徴 |
パンフレット | ・まとまった情報の解説や、ブランドメッセージの伝達に向いている ・会社案内や採用案内、広報誌などに用いられる |
カタログ | ・商品やサービスの詳細情報を提供し、自社の信頼性やブランド価値を高める ・見やすいデザインで商品を比較しやすくして、消費者の購買につなげる |
チラシ | ・店頭や街頭での配布、新聞への挿入によって、不特定多数へ届ける ・イベントやプロモーションなど、鮮度が大事な情報を迅速に伝えられる |
DM | ・見込み顧客の住所へはがきや封書の形で郵送して届ける ・個別の顧客に合わせたメッセージを直接送り、顧客と関係を深められる |
POP・ポスター | ・目を引くデザインを武器に、店頭や公共の場において商品・イベントを宣伝する ・告知だけでなく、実店舗や売り場への導線設計にも役立てられる |
新聞・雑誌広告 | ・昔ながらの信頼性が高い宣伝方法で、現在でも根強く活用されている ・新聞はシニア層に対しても情報を届けやすく、雑誌は特定のターゲット層に訴求できる |
マーケティング効果を最大化するためには、それぞれの特徴を理解した上で、自社に合った紙媒体を選びましょう。


企業が紙媒体を活用するメリット

企業が紙媒体を活用する主なメリットは、以下のとおりです。
- 紙ならではの表現で読み手に印象を残せる
- 保管が容易で繰り返し読まれる可能性がある
- 特定のターゲットに対して訴求できる
それぞれ詳しく解説します。
紙ならではの表現で読み手に印象を残せる
紙媒体は、デザインや素材を活かした表現が可能で、視覚・触覚を通じて読み手に強い印象を残せます。紙には独特の質感があり、インパクトのある仕上がりにできるためです。
例えば、特殊な紙や印刷加工を活用すれば、高級感や特別感を演出でき、自社やブランドの印象を高められます。さらに、紙媒体は情報を一目で把握しやすいため、読み手にストレスを与えることなく情報を伝えられるのも魅力です。
一方、デジタルメディアでは、紙媒体のような感覚的な要素の再現が難しくなります。画面のスクロールやページ遷移の手間がかかるため、情報の一覧性でも紙媒体に劣る傾向です。
なお、紙媒体には、環境に配慮した再生紙や印刷方法の活用により、自社の環境意識の高さをアピールできるという副次的なメリットもあります。


保管が容易で繰り返し読まれる可能性がある
紙媒体を活用する大きなメリットは、長期間の保管が可能であり、読み手に繰り返し読まれやすい点です。
例えば、会社案内のパンフレットは、手元に残って何度も読まれることで、自社を思い出すきっかけとなります。繰り返し見ると企業や商品への印象が良くなる「ザイオンス効果」も期待できます。
さらに、読み手がメモやマーキングをできるため、自分なりにアレンジしながら情報を整理しやすいのも特徴です。
一方で、デジタルメディアの広告やメールの場合、一度内容を把握したらそれ以降は見ないというユーザーも多くいます。
特定のターゲットに対して訴求できる
紙媒体を活用すると、自社商品・サービスのターゲットに対して情報を直接届けられます。特に、インターネットやデジタル技術を普段の生活であまり使わない方への情報伝達に効果的です。
例として、チラシや新聞広告を活用すれば、デジタルメディアを介在させずに情報を伝えられます。そのため、シニア層を主なターゲットとする企業にとって、紙媒体によるマーケティングは不可欠です。
また、シニア層に限らず、店舗に訪れた方に直接カタログを渡すなど、特定のターゲットに確実に情報を伝えられるメリットがあります。
企業が紙媒体を活用するデメリット

紙媒体にはメリットが多い一方で、企業にとって注意すべき以下のようなデメリットもあります。
- 費用と時間がかかる傾向にある
- 掲載できる情報量に制約がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
費用と時間がかかる傾向にある
紙媒体を活用する際には、印刷や配布にかかるコストがデメリットとなる場合があります。
必要な素材の準備や印刷の費用・時間がかかり、特にデザインや加工にこだわるほど費用は増えていきます。また、チラシやパンフレットを配布すれば、配達費も加わる点に注意が必要です。
一方、デジタルメディアはインターネットを通じて発信できるため、スピーディに情報を届けられます。制作費は発生するものの、紙媒体のような増刷にともなう追加費用などはありません。
近年、オンデマンド印刷(デジタル印刷)の技術も発展し、オリジナルの印刷物も短期間で制作できるようになっています。しかし、デジタルメディアと比べるとスピードの面ではどうしても劣る傾向にあります。

掲載できる情報量に制約がある
紙媒体のデメリットとして、掲載できる情報量に限りがある点もあげられます。
例えば、新聞や雑誌、パンフレットには、ページ数やスペースに制限があります。そのため、扱う情報やデータを厳選しないと、読みにくい印刷物になりかねません。また、印刷後の修正も難しいため、印刷する前に必要な情報やデザインを考え抜く必要があります。
一方で、デジタルメディアであれば、見やすさを保ちながら、詳細な情報を提供できます。情報の更新や誤植の修正などを比較的容易にできるのも特徴です。
紙媒体とデジタルメディアはどちらを活用するとよい?

企業がマーケティングにおいて紙媒体とデジタルメディアのどちらを活用すべきか、以下の2つの視点から解説します。
- 目的に応じて使い分けると効果を最大化できる
- 組み合わせにより相乗効果が期待できる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
目的に応じて使い分けると効果を最大化できる
企業がマーケティングにおいてどのメディアを選択するかは、目的に応じて検討するのがおすすめです。紙媒体のメリットを最大限活かせる場合には紙媒体、反対にデメリットが成果の障壁となる場合にはデジタルメディアを用いましょう。
例えば、ターゲットに深い印象を残したい場合は、紙媒体が効果的です。特に競合他社が多い市場では、表紙やデザインにこだわったパンフレットやカタログを活用すると、より強いインパクトを与えられます。
一方、最新のプロモーション情報を素早く届けたい場合や、広範囲にアプローチしたい場合には、Web広告などのデジタルメディアが適しています。


組み合わせにより相乗効果が期待できる
紙媒体とデジタルメディアを併用すると、マーケティング効果をさらに向上できる可能性があります。
例えば、パンフレットやポスターに掲載したQRコードを読み取らせると、顧客をWebサイトへ誘導可能です。顧客は紙媒体の情報からWeb上の詳しい情報へとすぐに移動できるため、自社に興味を持ちやすくなります。
身近な例として「ユニクロ」は多様なデジタルメディアを用いながら、従来の折り込みチラシ(広告)も毎週欠かさず制作・配布しています。メリハリのあるデザインで「限定価格」や「新生活特集」などの情報を確実に届け、QRコードからデジタルカタログに遷移させて購入を促しているのが特徴です。
このほかにも、自社のホームページを訪問したユーザーにメルマガの登録などを促し、取得した情報をもとに紙媒体を送付する方法もあります。顧客の関心に合わせたカタログやDMなどを届けることで、購買意欲を高められるでしょう。
こうしたクロスメディア戦略の立案には、ノウハウや経験が必要です。自社のみで企画が難しければ、専門のマーケティング会社や対応可能な印刷会社などに相談してみましょう。
まとめ

紙媒体には、デザインや素材を活かして顧客に印象づけができ、特定のターゲットに訴求できるなど、幅広いメリットがあります。一方で、こだわりの印刷物を制作する場合には、一定の費用と時間がかかる点に注意が必要です。
目的に応じて紙媒体とデジタルメディアを使い分けつつ、両者を適切に組み合わせれば、相乗効果も期待できます。本記事を参考に、自社の紙媒体を通じたマーケティングを強化して、認知拡大や売上向上につなげましょう。