「クラフトシール」とは|種類や特徴を紹介

クラフトシールとは
目次

クラフト素材のシール・ラベルとは

クラフト紙とは「クラフト紙」とは木材パルプを原料として、主にアルカリ性の薬剤を用いて木材から得るパルプで製造された丈夫な紙のことで、原料そのままの色を残した「未晒(みざらし)」と、それを漂白した「晒」、半分程度漂白した「半晒」などがあります。

クラフト紙は強度が高く筆記性があることから、紙袋や包装紙、封筒などによく使われる身近な素材です。

クラフトシールとは、クラフト紙に粘着加工をしたシールで、手作り感、ナチュラルな風合いといったクラフト素材ならではの魅力があります。製品パッケージや雑貨シールなど幅広く活用されています。

クラフトシールの特徴


・温かみと手作り感: デジタルな表現にはない、アナログな温かみが魅力です。
・ナチュラルな風合い: 自然志向の製品やブランドイメージと調和します。
・素材感による差別化: 他のシール素材とは異なる独特の質感で、製品を際立たせます。
・未晒クラフト紙などは、環境意識に関心のある層に好まれます。
・筆記適性があり手書きのメッセージや情報を加えることができます。

クラフトシール・クラフトラベルの種類

・主な種類は以下の通り(原紙メーカーにより呼び名が異なる場合がある)

一般的なクラフト素材のシール・ラベル

クラフトシール オリンパス

オリンパスクラフト紙

・半晒しのパルプと古紙パルプを原料とした、素朴な風合いが特徴の紙素材です。
・ナチュラルな雰囲気で、温かみがあります。
・印刷適性(インクの種類による)、筆記適性があります。
・色は未晒クラフトより明るい茶色

クラフトシール 未晒

未晒(みざらし)クラフト紙

・漂白されていない、より自然な色合いと風合いを持つクラフト紙です。
・素朴でワイルドな雰囲気で、環境に優しいイメージがあります。
・色は濃い目の茶色

クラフトシールの粘着剤の種類

普通粘着が一般的で種類によって強粘着、再剥離粘着があります。

メリットとデメリット

メリット

  • 独自性、差別化を図れる。
  • 温かみ、親しみやすさを演出できる。
  • ナチュラル、オーガニックなイメージを強調できる。
  • 手書きとの相性が良い。
  • 比較的安価に入手できる場合がある。

デメリット

  • 耐水性がない。
  • 印刷の色味が沈むことがある。
  • 細かいデザインや写真の再現には不向きである。
  • 均一な品質を保ちにくい場合がある。
  • シールになっているクラフト紙の種類は少ない。

クラフトシールのおすすめの使い方:企画・印刷のヒント

製品パッケージシール

  • 手作り食品、オーガニック製品、雑貨など、素材感を活かした製品に最適です。
  • ブランドロゴをシンプルに印刷するだけでも、おしゃれな印象を与えられます。
  • 手書き風のフォントやイラストと組み合わせることで、より温かみを演出できます。

雑貨シール

  • メッセージシール、ラッピングシールとして、手作り感をプラスします。
  • スクラップブッキングやDIYなど、趣味の用途にも使用できます。
  • インデックスシールなど書き込んで使用することもできます。

その他

  • フレークシールなどの雑貨シールとしても独特の雰囲気があります。
  • イベントやノベルティグッズにも使用されます。

印刷物の企画担当者が留意するポイント

クラフト素材のシールは、パッケージシールやロゴシール等の印刷物において、独自の質感による差別化とブランドイメージの向上に貢献します。企画担当者がクラフトシールの特性を理解し、そのポテンシャルを最大限に引き出すために把握しておくべき知識と留意点を解説します。これらを理解することで、素材の特性を活かした、より訴求力の高いシール・ラベル制作が可能となります。

留意すべきポイント

デザイン
素材感を活かすシンプルなデザインがおすすめです。細かいデザインや多色刷りは、クラフト紙の風合いを損なう可能性があります。また箔加工やエンボス加工とも相性が良く、これらの加工により、違った印象をプラスすることもできます。

印刷
インクの種類によっては、にじみやすく小さい文字や細かい柄などは潰れてしまう可能性があります。薄い色や明るい色はクラフトの素材の色が反映してしまい本来の色味になりません。白を印刷してから他の色を印刷すると軽減されることがありますが、鮮やかな発色は出にくい傾向にあります。クラフト特有の味のある雰囲気は出ますが、色に厳しい印刷物の場合は事前に色校正をお勧めします。

表面加工
耐水性や耐候性を高めたい場合は、PP貼りなどの表面加工を検討しましょう。ただし、加工によってクラフト素材の風合いが損なわれる可能性もあります。

コスト
クラフト紙の種類や加工によってコストが変動するため、予算に合わせて検討しましょう。

ターゲット層
クラフト素材の一般的なイメージとして、「自然」、「手作り」、「温もり」、「素朴」などがあります。製品イメージやブランドのターゲット層に、クラフト素材の持つイメージが合致するかどうかを検討しましょう。

クラフトシールは、容器やデザインによってもその印象が大きく変わります。製品のコンセプトや販売場所に合わせて、素材やデザインを選択することが重要です。

まとめ

このように、クラフトシールは製品パッケージにおいては素材感がもたらす差別化とブランドイメージの向上に貢献し、雑貨シールにおいては手作り風の温かみとデザインの自由度という独自の価値を提供します。
クラフトシールはシール印刷の中でも特殊な素材の一つです。種類や加工、コスト、印刷の特徴などを理解することでより製品を引き立たせるシールすることができます。

クラフトシールのデザインや印刷について、お困りのこと、ご不明な点や、より具体的なご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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