採用パンフレットは、企業の魅力や働くイメージを直感的に伝え、求職者の志望度を高めるための重要なツールです。紙媒体ならではの手元に残る情報として何度も読み返されるため、デザインや構成に工夫を凝らすほど、自社の印象づけに効果を発揮します。
本記事では、採用パンフレットに掲載すべき内容や、選ばれるデザインのコツ、制作方法をわかりやすく解説します。自社の採用力を高める一冊づくりの参考として、ぜひ最後までご覧ください。
採用パンフレットとは

採用パンフレットとは、企業の魅力や採用情報を求職者に的確に伝え、入社意欲を高めることを目的とした採用広報ツールです。
採用サイトが「検索して訪れてもらう」プル型の媒体であるのに対し、パンフレットは「直接手渡す」プッシュ型の媒体です。求職者の手元に残ることで、何度も目に触れる特徴があります。
デザインにこだわれば、他社との差別化を図りやすく、企業の魅力やブランドイメージを直感的に伝えられます。言葉だけでは伝わりにくい社風や空気感も、色使いや写真のトーンといった非言語情報によって補完できる点が特徴です。
なお近年では、紙のパンフレットに採用サイトのURLやQRコードを記載し、紙媒体とデジタルを連動させるケースも増えています。

採用パンフレットに掲載すべき内容

採用パンフレットのデザインを検討する際に、あらかじめ掲載する内容を整理しましょう。企業の基本情報から魅力が伝わる内容まで、求められる情報をすべて記載する必要があります。
採用パンフレットに掲載すべき内容には、以下の項目があげられます。
| 目的 | 具体的な内容 |
| 企業理解を深めさせる | ・経営理念、ミッション・ビジョン・バリュー ・代表挨拶 ・会社概要、沿革 |
| 具体的な仕事とキャリアのイメージを伝える | ・事業内容、ビジネスモデル ・仕事内容、1日の流れ ・キャリアパス、教育・研修制度 |
| 社風と社員の魅力をアピールする | ・社員のインタビュー ・座談会、クロストーク ・オフショット、社内イベントの様子 |
| 働きやすさに関する取り組みを伝える | ・数字で見る自社データ(男女比や残業時間など) ・福利厚生(各種手当や育児・介護休暇制度など) ・働く環境(食堂や休憩スペースなど) |
| 応募に必要な情報を記載する | ・募集要項 ・選考フロー、スケジュール ・採用に関するQ&A |
特に、自社ならではの仕事の魅力や働き方を積極的に盛り込み、他社と差別化する工夫が不可欠です。
選ばれる採用パンフレットのデザインのコツ

選ばれる採用パンフレットのデザインのコツには、以下があげられます。
- 自社のイメージに合わせてコンセプトを統一する
- 表紙はインパクトとメッセージ性を重視する
- 働く姿がイメージできる社員の写真を豊富に使用する
- 図解やイラストを多用して直感的な理解を可能にする
- 特殊な用紙や加工を取り入れてインパクトを与える
コツを押さえて制作すれば、求職者の志望度向上につながり、応募や入社の可能性が高まります。それぞれのコツを詳しくみていきましょう。
自社のイメージに合わせてコンセプトを統一する
採用パンフレットのデザインでは、まず「どんな会社だと感じてほしいのか」というコンセプトを具体的に定めることが重要です。企業の立ち位置や求める人物像によって、適したデザインのテイストや素材は大きく変わります。
具体的には、業界のリーディングカンパニーとして信頼感や実績を伝えたいのか、成長途上の企業として挑戦姿勢や柔軟性を打ち出したいのか、といった違いが一例です。
こうしたイメージを言語化し、トンマナ(トーン&マナー)を統一することで、求職者に自社の魅力が直感的に伝わります。採用サイトや説明会資料まで一貫させることで、企業イメージがブレず、信頼感のある印象につながります。
表紙はインパクトとメッセージ性を重視する
採用パンフレットの表紙は「顔」となる部分であり、数ある資料の中から手に取ってもらえるかどうかを左右する要素です。ターゲットの心に刺さる短いコピーや、採用コンセプトを象徴するビジュアルを組み合わせることで、一目で興味を引くデザインに仕上げられます。
特に、企業ロゴや社名を目立たせるだけでなく、独自の製品や抽象的なグラフィックなど、企業の「らしさ」を体現する要素を取り入れると効果的です。
他社のパンフレットと並んだ際に埋もれないよう、余白を大胆に使う、印象的な配色にするといった視覚的な差別化を意識する方法もあります。

働く姿がイメージできる社員の写真を豊富に使用する
社員インタビューやオフィス風景の写真は、求職者に働く姿を具体的にイメージしてもらうために欠かせない要素です。業務中の真剣な表情や、社員同士が談笑する自然な笑顔など、臨場感のある写真を使用すると、職場の雰囲気が伝わりやすくなります。
また、若手社員からベテラン、女性管理職、異業種からの転職者など、多様なバックグラウンドを持つ社員を登場させれば、幅広い層にロールモデルを示せます。
その際、重要な写真はプロのカメラマンに依頼し、構図や光を意識して撮影することで、自社のイメージ向上が可能です。
図解やイラストを多用して直感的な理解を可能にする
文字情報が中心の紙面は流し読みされやすいため、視覚的な情報を用いて説明する工夫が効果的です。特に伝えたいポイントには、インフォグラフィックを取り入れると、求職者の理解を促せます。
例えば、仕事とキャリアのイメージの説明では、以下のような要素を入れると全体像が伝わりやすくなります。
- 配属イメージが掴めるチーム体制の図
- 日々の業務の流れを示した業務フロー図
- 入社後の成長段階を段階的に示したキャリアステップ
また、イラストやアイコンを取り入れることで、堅くなりがちな情報をやわらかく伝えられ、紙面全体のアクセントとしても機能します。
特殊な用紙や加工を取り入れてインパクトを与える
紙の採用パンフレットでは、デジタル媒体にはない手触りや質感にこだわると、企業の個性や高級感を表現でき、求職者に特別な印象を与えられます。
例えば、写真を鮮やかに見せたい場合は「コート紙」、落ち着いた雰囲気を出したい場合は「マット紙」など、コンセプトに合わせた用紙の選定が重要です。
また、ロゴやキャッチコピーに「箔押し」を施したり、部分的に「ニス加工」で光沢を出したりすることで、視覚的なアクセントが生まれます。
用紙や加工には適した仕様や制約があるため、詳細は対応可能な印刷会社に相談するとよいでしょう。

採用パンフレットの自社制作と外注を比較

採用パンフレットには、主に自社制作と外注の2通りの制作方法があります。それぞれのメリット・デメリットを把握して、自社に向いている制作方法を判断しましょう。
まず、自社制作のメリット・デメリットは以下のとおりです。
| メリット | ・外注費がかからず低コストで済む ・修正や変更にすぐ対応できる ・社内に制作ノウハウが蓄積される |
| デメリット | ・デザインや印刷の質が外注より劣りやすい ・客観的な視点が不足しやすい ・担当者の業務負担が増える |
一方で、外注のメリット・デメリットには以下があげられます。
| メリット | ・プロの品質で信頼性が向上する ・客観的なアドバイスを得られる ・担当者がコア業務に専念できる |
| デメリット | ・制作費などのまとまった予算が必要 ・最初は打ち合わせや確認などの工数がかかる |
どちらがよいかを判断する際には、予算や社内リソースの制約に加え、採用活動において解決したい課題を基準に考えることが重要です。
特に、認知度や志望度の向上が課題で、こだわりの採用パンフレットを通じて印象を強めたい場合には、外注による効果が期待できます。

まとめ

採用パンフレットは、企業の魅力や働くイメージを直感的に伝え、求職者の志望度を高めるツールです。コンセプトや表紙デザイン、社員写真などを工夫することで、情報の理解度と印象の残りやすさが大きく変わります。
さらに、特殊な用紙や加工といった紙ならではの表現を取り入れると、他社との差別化や企業イメージの強化にもつながります。自社が伝えたいメッセージとターゲット像を明確にした上で、採用パンフレットを戦略的に制作しましょう。
