資材担当者必見!季節による温度・湿度や紫外線からシールを守るための保管術

シールの保管方法

企業や商品の顔となる重要なツールであるシール。しかし、夏の暑さや紫外線、冬の寒さや乾燥、静電気といった外的要因によって、せっかくのシールが劣化してしまう可能性があります。本記事では、大切なシールを長く美しく保つために、企画担当者の皆様が知っておくべき保管の注意点をわかりやすく解説します。

目次

なぜシールの保管に注意が必要なのか?

シールは、様々な素材とインクでできています。そのため、高温多湿な環境や直射日光に長時間さらされると、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 色あせ・変色: 鮮やかな色があせてしまったり、意図しない色に変色したりすることがあります。特に、紫外線はインクの分子構造を破壊し、退色の大きな原因となります。屋外に掲示されているポスターが水色や黒の色だけ残っているのも紫外線により、赤や黄色が退色したためです。
  • 粘着力の変化: 低温環境下では、粘着が固くなりやすくなるため粘着力が低下しシールがはがれてしまうことがあります。また、高温環境下では粘着が軟らかくなりやすく、保管中のシールがベタついてしまうことがあります。これは「シールの糊がわく」という現象で、こうなってしまうと本来の粘着剤の性能を活かせない場合があります。
  • 素材の変質: シール基材のフィルムや紙が伸びたり、縮んだり、ひび割れたりすることがあります。
  • カールの発生: シールやセパレーター(台紙)は紙を使用しているので湿度の変化により反ってしまうことがあります。配布するノベルティステッカーなど見た目が重要なものは注意が必要です。完全に防ぐことはできませんが、保管方法に注意したり、フィルム素材を選んだり厚手のセパを選ぶことで軽減することができます。

◀︎カールしてしまったシール

これらの問題は、企業のブランドイメージを損なうだけでなく、製品への貼り付け作業の手間を増やしたり、貼り付け後の剥がれによるトラブルにつながる可能性もあります。

夏の暑さ・紫外線対策!保管時の重要ポイント

夏場はトラブルの多い季節です。大切なシールを劣化から守るために、以下の点に注意して保管しましょう。

1. 温度管理:常温で保存する。

  • 直射日光の当たらない涼しい場所を選びましょう。 窓際や空調のない倉庫などは避け、できるだけ温度変化の少ない場所に保管してください。
  • 高温になる機器の近くや、温度変化が激しくなる可能性のある場所には置かないでください。

2. 湿度管理:湿気を避ける

  • 風通しの良い場所に保管しましょう。 密閉された空間は湿気がこもりやすいため、適度な換気を心がけてください。
  • 除湿剤や乾燥剤の利用も有効です。 特に梅雨時期や湿度の高い場所で保管する場合は、積極的に活用しましょう。

3. 紫外線対策:日光を遮断する

  • 遮光性のある容器や袋に入れて保管しましょう。 シールが直接光に当たらないように工夫することが重要です。
  • 窓のない部屋や、カーテン・ブラインドで日光を遮断できる場所に保管しましょう。

4. 保管方法:適切な状態で保管する

  • 平らな場所に重ねて保管する場合は、水平に置くようにしましょう。立てて置いたり、乱雑に重ねることでシールが変形したり表面に傷が付く場合があります。ロール状のシールは、巻きが緩まないように注意して保管してください。
  • 開封済みのシールは、元の袋や適切な容器に入れ、しっかりと封をして保管しましょう。

冬場に注意すべきシール・ステッカーの保管方法

冬場は、印刷物にとって「乾燥」と「寒暖差」という大きな試練が訪れます。
ここでは、冬特有の環境から印刷物を守り、トラブルを回避するための一般的な注意点と対策を解説します。

1. 極度の「乾燥」と「静電気」

冬場は暖房器具の使用により空気が非常に乾燥します。

  • 紙の品質劣化: 紙が水分を失うと、収縮して「ソリ」や「波打ち」(カール)が発生しやすくなります。
  • 静電気の増加: 乾燥により静電気が発生しやすくなり、印刷物同士が貼り付いて取り扱いが困難になったり、ホコリを吸着しやすくなったりします。

2. 急激な「寒暖差」による結露

夜間の冷え込みと、日中の暖房による急激な温度変化が、品質にも影響を与えます。

  • 結露の発生: 冷え切ったシールや印刷物の表面に、暖房で温められた空気中の水分が付着し、結露が発生します。
  • 粘着剤の劣化: 湿気を含んだ糊は、本来の接着力を発揮できなくなり、いざ貼る際に「剥がれやすい」「すぐに浮いてくる」といったトラブルに繋がる場合があります。

3. 「低温」による初期粘着力の低下

特に屋外や低温環境で使用・貼付するシール・ステッカーで注意が必要です。

  • 接着失敗: 通常の粘着剤はシール本体や、シールを貼る対象物(被着体)が冷え切っている状態では、適切な初期粘着力が発揮されない場合があります。その結果、時間の経過とともに剥がれてしまうリスクが高まります。

具体的な対策とポイント

冬の品質トラブルは、ちょっとした工夫で回避できます。特に実行していただきたい対策は以下の2点です。

対策1:温度変化の少ない場所で「常温」を維持する

  • 保管場所の選定: 暖房の風が直接当たる場所、窓際、外壁に面した場所など、温度変化や湿度のムラが大きい場所は避けてください。
  • 推奨温度・湿度: 理想は年間を通じて10℃~25℃の「常温」、湿度が40%~60%程度に保たれている環境です。

対策2:使用前の「順応期間」を設ける

  • 結露回避: 冷えた保管場所から暖かい作業場へシールを移動させた際、未開封のまま室温(作業場の温度)で半日~1日程度「慣らす」時間(順応期間)を設けてください。これにより、シールの温度が徐々に上がり、結露の発生を防ぐことができます。
    ※上記は一般的な対応策です。作業環境により対策は異なります。

より良い保管のために

上記の基本的な注意点に加えて、以下の点も考慮することで、シールをより良い状態で保管することができます。

  • シールの素材やインクの種類によっては、よりデリケートな取り扱いが必要な場合があります。 長期保管する場合は、定期的にシールの状態を確認することをおすすめします。経時変化を避けることはできません。1年程度で使い切れる数量で作成することをお勧めします。

近年の気温の上昇に伴い。従来の場所や方法でで保管していたのに劣化してしまったというケースもあります。保管場所の環境が現状適切かどうか再度見直すことでシールやラベルの劣化を防ぐことができます。

お困りの際は、お気軽にご相談ください

本記事では、シールの保管に関する基本的な注意点をご紹介しました。もし、シールの種類や保管環境についてご不明な点やご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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