「推し活マーケティングの具体的な方法やコツがわからない」「推し活グッズの印刷事例が知りたい」と悩まれている方もいるのではないでしょうか。
推し活とは、アイドルやキャラクターなどを「推し」として応援するファンによる一連の活動のことです。推し活をするファンをターゲットにしたさまざまなアプローチは、企業のマーケティングに高い効果をもたらします。
この記事では、推し活マーケティングの概要や成功するコツ、推し活グッズに使える印刷事例を解説します。
企業の推し活マーケティングとは

推し活マーケティングとは、推し活をするファンをターゲットにしたマーケティング手法です。「推し」と自社商品・サービスとのコラボによって、マーケティングのターゲットに自社の存在を伝えて、ブランディングを強化する狙いがあります。
推し活の具体例に、次のような行動があげられます。
- グッズ購入
- コンサート・イベント参加
- コラボカフェ参加
- 公式ファンクラブ加入
- SNSやオフ会などファン同士の交流
- 聖地巡礼(作品の舞台やロケ地など縁のある場所を訪れる)
推し活マーケティングにより、従来のマーケティングとは異なる層をターゲットにすることで、自社の認知拡大や新規顧客の開拓が可能です。
推し活マーケティングが注目されている背景

近年、推し活マーケティングが注目されているのは、消費者の間で推し活が盛んになっているためです。
デジタル技術の発達やSNSの浸透にともない、消費者は映像・音楽・ゲームなど大量のコンテンツに触れ、SNSで情報の受発信をするようになりました。その結果、消費者は好みに合ったジャンルを選択しやすくなり、ファンとして応援できる土壌も得られたのです。
ファンは、推しを応援するためにグッズ購入やイベント参加などさまざまな消費行動を取ります。そこに目をつけたのが推し活マーケティングです。
企業は推し活マーケティングを行いファンのニーズに応えることで、ファンの満足度を高めながら、自社のブランディングにつなげています。
企業が推し活マーケティングを成功させるコツ

推し活マーケティングを成功させるコツを以下の4つにまとめて紹介します。
- 推しのイメージや作品の世界観を理解する
- 推し色(推しカラー)を積極的に取り入れる
- SNSでシェアしたくなるコラボを検討する
- 形に残るグッズを制作する
これらのコツを理解することで、ファンの気持ちに寄り添ったコラボが実現でき、自社のブランディングに役立ちます。それぞれ詳しくみていきましょう。
推しのイメージや作品の世界観を理解する
推しのイメージや作品の世界観への理解は、推し活マーケティングの成功に大切な要素です。
推し活をするファンには推しへの深い愛情や熱意があるため、企業が推しのイメージや世界観を理解していないと、共感は得られにくくなります。場合によっては、企業に対するイメージを損なう恐れもあります。
推し活マーケティングを成功させるためには、作品のテーマや人物の性格・思考・行動目的といった深いところまで理解することが重要です。その上で、推しのイメージとコラボ商品のイメージを合致させ、ファンの期待に応えましょう。
推し色(推しカラー)を積極的に取り入れる
推し活マーケティングを検討する際には、商品やグッズに推し色(推しカラー)を積極的に取り入れましょう。
アイドルグループやアニメのキャラクターなど推しの対象には、イメージカラーがついている場合がよくみられます。推しがグループであれば、メンバーのイメージカラーごとにグッズのバリエーションを増やせます。
また、推し色をコラボに上手く取り入れると、さまざまな商品・グッズなどへの横展開が可能です。推し活を前面に出したくない消費者も、推し色が入ったシンプルなグッズ(キャラクターをさりげなくプリントした商品など)であれば、気軽に取り入れられます。

SNSでシェアしたくなるコラボを検討する
推し活マーケティングでコラボコンテンツやコラボグッズを作成する際は、SNSでシェアしたくなるものを検討しましょう。
コラボコンテンツがSNSでシェアされると、自社やブランドの認知度が向上しやすくなります。SNSのトレンド入りや「バズ」と呼ばれる拡散現象が起これば、さらに高い効果が期待できるでしょう。
シェアしたくなる要素には、SNS映えするデザインのグッズや限定グッズ、ハッシュタグキャンペーンなどがあげられます。特に推し活グッズは、ファンが自発的にSNS投稿を行い拡散してくれるため、マーケティングに効果的です。
形に残るグッズを制作する
推し活をしているファンのなかには、長く形に残るグッズを欲しがる方も多くいます。
グッズは「いつも手元に置ける」「コレクション要素になる」などの理由から人気が高い製品です。企業側としても、ブランドイメージを長期にわたって伝え続けられるメリットがあります。
よく制作される推し活グッズの代表例は、以下のとおりです。
- 印刷物
- バッグやアクセサリー
- アクリルグッズ
- 文房具
- Tシャツやタオル
- タンブラーやマグカップ
推し活グッズは販売するだけではなく、イベント来場者への記念品として手渡したり、商品のおまけにしたりと、さまざまな方法で活用できます。
企業が推し活マーケティングに使える印刷グッズの事例

形に残る推し活グッズのなかでも、印刷グッズは多彩な色を取り入れやすく、バリエーションを豊富にできる点が特徴です。印刷会社に依頼する場合でも、小ロットで比較的安価に制作できる場合があります。
ここでは、推し活マーケティングに使える印刷グッズの例として、シール・ステッカー類とパッケージ・ケーキピック類を紹介します。それぞれの特徴や魅力を詳しくみていきましょう。
使用可能な印刷グッズ|シール・ステッカー類
シール・ステッカー類は、文房具や鞄などの好きな場所に貼って使い続けられる点が魅力の推し活グッズです。
シール・ステッカーには、さまざまな加工方法があります。プレミア感を演出したい場合は、光の角度によって異なる色でキラキラとした美しさを表現できる「ホログラムシール」が効果的です。他社コラボ商品との差別化や特別感を前面に出すなら、立体感ある「ポッディング加工」も良い選択です。
また、表面をめくると隠れたイラストが現れる「2層シール」と呼ばれる加工方法もあります。2層シールを活用すれば、めくるまでどの絵柄が登場するかわからないシークレットシールを制作可能です。
なお、小ロット制作やお試しの場合には、デジタル印刷(オンデマンド印刷)が便利です。デジタル印刷は印刷版を必要としないため、デザインの変更など柔軟な対応ができます。
商品に添える印刷グッズ|パッケージ・ケーキピック類
自社の商品に添える印刷グッズには、推しの要素を取り入れたパッケージやケーキピックなどがあげられます。
商品パッケージに推しの写真やイラストを取り入れると、店頭に並べたときに人目を引くことが可能です。ニュースやプレスリリースなどで取り上げられると、高いマーケティング効果が期待できます。
また、ケーキやフード類を飾るなら、ケーキピック(フードピック)でSNS映えを狙うのも良い方法です。コラボカフェのメニューを推しのロゴやイラストが入ったケーキピックで飾りつけすれば、SNSでシェアされる可能性が高まります。

まとめ

推し活マーケティングには、自社の認知拡大やブランディングなどの幅広いメリットがあります。作品の世界観や人物を深く理解した上で、推し色を積極的に取り入れた推し活グッズを制作しましょう。
シールやステッカー、ケーキピックなどは、SNS映えするグッズとして人気で、高いマーケティング効果が期待できます。質の高い印刷グッズを制作したい場合は、対応可能なデザイン会社や印刷会社に相談するのもよいでしょう。